赤ちゃんの帽子を濡らすのはあり?ベビーカー・抱っこ紐の暑さ対策

子どもの『脳』を熱から守るために、帽子を濡らして風を当てる

は人体で最も熱に弱い臓器です。子どもの脳を太陽の熱(赤外線)から守るには、「濡らした帽子に風を当てる」のが効果的です。水が熱を吸収し、風で蒸発する際にその熱も一緒に逃がします(水と風は両方とも必要)↓

抱っこ紐にハンディファンをつけて水で濡らした帽子へ送風する様子

乾いたベビーケープは紫外線(UV)をカットしても、赤外線はほとんど透過させてしまいます。赤外線をカットするには水+風が必要です

乾いたベビーケープは紫外線(UV)をカットしても、赤外線はほとんど透過させてしまいまうのに対し、水で濡らした帽子にハンディファンで風を当てると赤外線をカットして水の気化熱で熱を逃がすことを説明する図

熱に弱い脳がダメージを受けると、子どもの記憶力や集中力といった知力に後遺症を残す恐れがあります。

扇風機の風は、水に濡らした帽子に当てて、頭を冷やす

赤ちゃんの肌は水分を保持する力が弱く、風が当たり続けるとすぐに乾燥してしまいます。暑い日に、熱風を子供の肌へ直接当てるのは危険です。 ベビーカー扇風機の風は、水で濡らした帽子へ当てましょう。 水が気化して帽子が冷やされます。 下の実験では、帽子の温度が -7.8度も下がりました(水の気化熱による冷却効果)。

夏のベビーカーに乗せた子供の熱中症リスクを評価するために、ベビーカーに人形を乗せて、水で濡らした帽子を被せて、ベビーカー扇風機で風を当てた時に、帽子の温度が7.8度低下することを実験で示すことで、ベビーカー扇風機を取り付けるベストな位置を見出した様子

濡らす帽子は水が気化しやすいポリエステル製がおすすめです(綿は不向き)。

脳は人体で最も熱に弱い臓器なので、炎天下の夏の日は濡らした帽子に風をあて、子どもの頭を熱から守ることが大切であることを示す写真

↑抱っこ紐から送風することもできます

抱っこ紐のケープに冷えた風を送り込んで涼しくする

水で濡らしたタオルや帽子に風をあて、水の蒸発(気化熱)で冷えた空気をケープの内側に流す方法です↓

ケープのポケットから風を入れる方法もあります↓

抱っこ紐に付けた日よけケープのポケットにエアシャツ扇風機をつけて風を送り込む様子

↑ケープに通気性のあるメッシュポケットがある場合は、そこから中へ風を送り込むことができる「エアシャツ扇風機」が便利です。メッシュポケットがないケープでは下から風を入れる方法があります↓

扇風機は絶対に水で濡らさないように十分ご注意ください

扇風機の風は、水で濡らしたベビーケープの内側に流す

濡らしたベビーケープの内側(子供の側)に風を流して水を蒸発させると、冷却効果で涼しくなります。テーマパークなどの長時間の外出では保冷剤がもたないので、水で濡らせるベビーケープがあると安心です↓

ディズニーランドでベビーカーや抱っこ紐の暑さを防ぐケープ

水で濡らしたケープに扇風機の風をあてると、水の蒸発による冷却効果(水の気化熱)で6.6度冷えることが分かりました↓

ベビーカーに濡らしたベビーケープを掛けて扇風機の風をあてるとマイナス.6.6度も冷えたサーモグラフィの実験結果

シドニー大学の研究では「濡れケープ+扇風機」の併用を推奨している

まだ日本ではケープを濡らす人は少ないですが、シドニー大学の研究では次のように推奨しています↓

  • ベビーカーを乾いた布で覆わないでください(乾いた布で覆うと約3度上昇して危険)
  • ベビーカーに濡らした布をかけて涼しく保ちましょう(20分ごとに濡らし直してください)
  • クリップ式のファンを追加すれば、さらに優れた冷却効果が得られます

↑シドニー大学の実験では、布が乾いている場合は、扇風機を使っても、ベビーカー内の温度が上昇しました(+2~3°暑くなった)。つまり、「乾いたベビーケープは熱中症リスクを高める」という結果でした。

ベビーケープは必ず水で濡らしましょう

シドニー大学によれば濡らした布の内側に風を流すことが推奨されています。子供の服を濡らしたくないときは、ケープ全体を濡らすのではなく、足元だけ濡らすのでもよいです。

↑注意点として、濡れたケープと接触しやすい部分防水加工してある扇風機(冷感ケープ対応の扇風機)であることを確認してからご使用ください(上の例は、エアシャツ扇風機)

ケープがないときは、水に濡らした帽子と風で頭を冷やす

頭を冷やす理由は、脳が熱に弱いからです。赤ちゃんの肌は水分を保持する力が弱く、風が当たり続けるとすぐに乾燥してしまうので、汗の代わりに水を帽子から蒸発させて気化熱で冷やします。抱っこ紐の背面にあるポケットに扇風機のクリップを差し込むこともできます↓

抱っこ紐で抱っこされる赤ちゃんの頭に水で濡らした帽子をかぶせて抱っこ紐の背中につけた扇風機で風をあてて水の気化熱で帽子を冷やして頭を冷やす様子

↑抱っこ紐に当たった風は、表面に沿って流れる性質があるため、子供の手・頭・お母さんにも風が届きます(コアンダ効果)

↑日よけのつばが大きい帽子は内側へ風を送ると、水が気化して内側が涼しくなります。濡らす帽子は水が気化しやすいポリエステル製がおすすめです(綿は不向き)。

抱っこ紐は、子供の手が届かない所に扇風機をつける

以下の写真では「エアシャツ扇風機」を例として使っています↓

抱っこ紐のベルトに扇風機を着けた様子

抱っこ紐のベルトにつけるときは、子供の手が届かない所につけましょう

抱っこ紐のベルトに扇風機を着けた様子

クリップをベルトの背中側につけて風向を調節します

ヒップシートで抱っこする年齢になったら、大人の背中にクリップ留めする

子供が成長してくるとヒップシートでの抱っこが多くなります。ヒップシートは1歳~4歳頃の「自分で歩きたい」と「抱っこして」を頻繁に繰り返す時期に使います。両手で子供を支えるため、手にファンを持てず、暑さ対策が難しい時期とされます

リュックがあるときは、背中のベルトにつけましょう↓

ベビーカー用扇風機をリュックのベルトに付けた様子

リュックがないときは、シャツにクリップで直接つけると、風がシャツの中へ入ります

シャツの背中にエアシャツ扇風機をつけた女性がヒップシートを使って子どもを抱っこしているところを横から見た様子

ファンを背中につけると、両手が使えるので安全です。子供の手が届かないのも安心です

シャツの背中にエアシャツ扇風機をつけた女性がヒップシートを使って子どもを抱っこしているところを後ろから見た様子

赤ちゃんの体温は大人よりも高い (0.5~1℃高い)ので、抱っこで熱を逃がしてあげるには大人の体を冷やすのも大切です(体温の低い大人の方へ熱が逃げる冷たくて気持ちいいから)

↑クリップ式の「エアシャツ扇風機」なら、シャツの中にも風が入ってきます。背中から風を当てることで、母子ともに風が届きます。

ベビーカーに付け替えやすい「クリップ式扇風機」

メッシュの通気窓は風が通過しにくいため、メッシュ面にぴったり押し当てるようにファンを配置するのがポイントです↓

ベビーカーの通気窓にハンディファンを取り付けるときは、通気窓のメッシュ面に対して垂直にファンを当てることが大切であることを示す図

付け替えが簡単なクリップ式扇風機で、シャツベビーカーの両方に取り付けられるタイプが人気です

クリップ式なら、家事中でも、ベビーカーでも使えます。

気温が高いときは外出を控えることが大切

子どもは体温の調節がうまくできません。水分補給や保冷剤パッドで背中を冷やすなど、最大限の熱中症対策をしても油断は禁物です。水の気化熱を利用して冷やそうとしても、気温からせいぜい5度程度下げるのが限界です。そのため、気温が高い時間帯の外出自体を控えることが何よりも大切です。直射日光で子どもの頭が熱くならないように注意するとともに、大人自身の熱中症対策もあわせて行いましょう。