【ベビーカーファンシート・扇風機】危険な使い方事例あるある|最新研究まとめ

ベビーカーファンシートは炎天下の路上では危険

シートタイプの扇風機(空調ファンシート)は炎天下の道路の熱をファンが吸い込んで子供に伝えてしまうため、逆効果になりやすく、注意が必要です。

低い位置にファンがあるため、アスファルトの熱気を吸い上げやすい

炎天下のアスファルトでは、路面の温度が50~60℃と非常に高いため、ファンが低い位置にあると、アスファルトの熱気を吸い上げて逆効果になる場合があります↓

シートタイプのベビーカー扇風機は地表の熱気を吸い上げやすいので逆効果になりやすい

アスファルトに近づくと、気温は急上昇するというデータです↓

路面からの熱で地面からの高さによって気温が変わることを説明しており、特にベビーカーに乗る子供の高さでは気温が非常に高くなることを示す様子

足元と頭の高さでは、気温が4℃違うというデータもあります↓

ベビーカーに扇風機をつけるときは、必ず高い位置につけて、下降気流を発生させることが重要であることを示すために地面からの距離によって気温が変わることを東京新聞の記事から引用した図
東京新聞より引用(2011年7月19日)

このため、ベビーカーが炎天下の路面に出た瞬間に、熱い空気を一気に吸い上げてしまいます。ベビーカーシートの本来の役割は、地面からの熱を遮断することなので、ファン付きシートは逆効果になりやすいことにご注意ください。このときファンに保冷剤を入れても空気はほとんど冷えません(空気は熱伝導率が小さくて保冷剤で冷やすのは困難)

ベビーカーを乾いた布で覆うのは危険(シドニー大学の研究より)

ディズニーランドでベビーカーや抱っこ紐の暑さを防ぐケープ

日よけのための布(ケープなど)を、ベビーカーにつけている方が増えました。しかし、シドニー大学の研究によれば、乾いた布で子供を覆うことが危険であることが分かってきました。

ベビーカーを覆う布は、水で濡らした方がいい

水で濡らしたケープに扇風機の風をあてると、水の蒸発による冷却効果(水の気化熱)で6.6度冷えることが分かりました↓

ベビーカーに濡らしたベビーケープを掛けて扇風機の風をあてるとマイナス.6.6度も冷えたサーモグラフィの実験結果

シドニー大学の研究では「濡れケープ+扇風機」の併用を推奨している

日本では「乾いたベビーケープ」を子供に掛ける人が多いですが、シドニー大学の研究では次のように推奨しています↓

  • ベビーカーを乾いた布で覆わないでください(乾いた布で覆うと約3度上昇して危険)
  • ベビーカーに濡らした布をかけて涼しく保ちましょう(20分ごとに濡らし直してください)
  • クリップ式のファンを追加すれば、さらに優れた冷却効果が得られます

↑シドニー大学の実験では、布が乾いている場合は、扇風機を使っても、ベビーカー内の温度が上昇しました(+2~3°暑くなった)。つまり、「乾いたベビーケープは熱中症リスクを高める」という結果でした。

ベビーカーを涼しくする科学的にベストな方法とは

シドニー大学の実験では、布を水で濡らすとベビーカー内の温度が大幅に下がりました(-3°冷えた)。濡らしてさらに扇風機を併用するともっと下がりました(-4.7°冷えた)。この結果から、海外のベビーブランド(momcozyなど)は、濡らした布と扇風機の併用を推奨しています↓

↑水で濡した布を、ベビーカーのフードにクリップで留めて、20分ごとに濡らしながら、扇風機の併用が推奨です(シドニー大学より)。

 子供の正面のパイプに扇風機をつけてはいけない

子供の正面にあるパイプ部分に扇風機をつける方が多いですが、その場合は顔の近くにならないように注意してください。

子供は瞬きが上手くできないため、顔の正面から強い風を当てると、目が乾燥しやすく注意が必要です。

扇風機の風が目の角膜を傷つける場合がある

眼科医の有田玲子先生によれば、扇風機から出る「風」を目に浴びることで目の角膜に傷をつけるリスクが高まるそうです。角膜は涙によって守られており、目に扇風機の「風」を浴びることによって涙が蒸発すると、角膜がむき出しになって、目に症状がでる場合があるといいます。

特に、ハンディ扇風機は顔に近い距離から強い風が目に直接に当たることから、リスクが高いことが指摘されています。このため、眼科医は「風を目にあてないように、首元へ下向きにあてましょう」と注意を呼びかけています。このように、目を風から守るための対策を「目の風対策」と呼びます。ベビーカー扇風機でも同様に、目に風を直接当てないように注意して使いましょう。

濡らしたタオルで拭いてあげながら風をあてて冷やす

抱っこ紐では、濡らしたタオルで顔や腕を水で濡らしながら、風をあててあげましょう

↑ケープを直接濡らす代わりに、水で濡らしたクールタオルを胸の前に置いて風を当てる方法もおすすめです(写真の例は「エアシャツ扇風機」を使用)