クールアイテムは、賢く組み合わせよう
気温が上昇すると、1つのクールアイテムだけでは対処しきれなくなります。例えば、扇風機は気温30℃ぐらいまでなら涼しいですが、気温35℃を超えると逆に体を温めてしまい、熱中症リスクを高める場合があることが報告されています。では、どう使えばよいのでしょうか?
クールアイテムは単独で使用するよりも、種類の異なるクールアイテムを組み合わせて同時に使用する方が、冷感を強めあう場合があります。例えば、下図のように、水に濡らしたタオルと扇風機を一緒に使うと、単独で使う場合よりもタオルが冷やされます。これは『相乗効果』と呼ばれる現象です。
気温が上昇したにもかかわらず、同じクールアイテムだけを習慣的に使い続けてしまう人は注意が必要です。気温や湿度が変化すると、クールアイテムの効果も変化します。1つのクールアイテムだけでは気温上昇に対処しきれません。いろんなクールアイテムの相乗効果を引き出して、猛暑を賢く乗り切りましょう。
気温が上昇したら、クールアイテムをトッピングして、冷感をアップグレードすることをお勧めします。例えば、気温25℃までは『扇風機』だけを使い、気温30℃までに『水冷えタオル』をトッピング、そして気温35℃までに『冷感スプレー』をトッピング、さらに気温が35℃を超えたら『保冷剤』をトッピングするといった調節ができます。
熱中症予防の研究と製品開発を手掛ける東京ファン株式会社は、暑さ対策で使われるハンディファンの安全性を高めるための補助ツール「タオルファン 抱っこホルダー」を発売しました。
この補助ツールは、いろいろなハンディファンを、好みのスカーフやタオルと自由に組み合わせて、ファッション的に楽しみながら、暑さ対策ができるアイテムです。さらに、タオルに保冷剤を入れて冷却力を高めることで、熱中症の応急処置法と同じ冷却原理で、首まわりの太い血管の近くを冷やし続けることができ、ハンディファンの安全対策に役立ちます。
気温35℃を超えたら『保冷剤』も使おう!
『保冷剤』は、冷蔵庫で冷やせる小袋タイプのアイスパックです。保冷剤をタオルで巻いて(のり巻き寿司のようにクルクルと巻いて)から、タオルの両端をホルダーで留めれば、巻いた状態が崩れにくくなるため、タオルを首にかけても保冷剤がタオルから落ちにくくなります。タオルに入れた保冷剤で首の血管を冷やしたり、タオルに入れた保冷剤をタオルの上から手で握ることで、手のひらにあるAVA血管を冷やすことができます(手のひらを冷やすと、体の中心部の温度《深部体温》が下がりやすいと言われています)。気温35℃以上では、保冷剤をトッピングして、冷却効果を補強することをお勧めします(冷感アシスト)。おすすめの保冷剤は、100円ショップの「切って使える保冷剤(連結タイプ)」など。キャンプでは、保冷剤の代わりに、化学的に冷える「瞬間冷却剤」もおすすめです。
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