ベビーカーでは、扇風機をなるべく高い位置につけて、必ず下降気流に
太陽で熱くなった地面に近づけば近づくほど気温は高くなります。ベビーカーに扇風機をつけるときは、なるべく高い位置(ハンドルやフードの高さ)につけましょう。

なるべく高い位置から下に向けて、涼しい空気を子供に送るのがベビーカーに扇風機をつけるときのポイントです↓

逆に、低い位置から、子供に向けて送風してしまうと、地表近くの高温の空気を子供に向けて舞い上げてしまう恐れがあります↓

↑アスファルトに近づくと、気温は急上昇するというデータです
足元と頭の高さでは、気温が4℃違うというデータもあります↓

なるべく高い位置からの下降気流によって、地表付近から立ちのぼる熱気を退けましょう↓

ファン付きシートは炎天下の路上では危険

シートタイプの扇風機(ファンシート)は炎天下の道路の熱をファンが吸い込んで子供に伝えてしまうため、逆効果になりやすく、注意が必要です。
低い位置にファンがあるため、アスファルトの熱気を吸い上げやすい
炎天下のアスファルトでは、路面の温度が50~60℃と非常に高いため、ファンが低い位置にあると、アスファルトの熱気を吸い上げて逆効果になる場合があります↓

このため、炎天下の路面に出た瞬間、ファンシートは地表の熱い空気を吸い上げて、子供の背中に『ドライヤー』のような熱風を浴びせてしまいます。本来のシートの役割は地面からの熱を遮断することなのに、ファン付きシートは『逆効果』になりやすいのでご注意ください。
このときファンに保冷剤を入れても空気はほとんど冷えません(空気は熱伝導率が小さくて保冷剤で冷やすのは困難)
ファンシートは地面が熱くない場所で使いましょう
太陽で地面が熱くなっている所では、ファンシートのスイッチを入れずに、「シドニー大学の推奨冷却法」がおすすめです↓

シドニー大学の冷却法については、このページの後半で詳しく解説しています。
ベビーカー扇風機の風は、水に濡らした帽子に当てて、頭を冷やす
子供は汗腺機能が未発達なので、暑い日に、熱風を子供の肌へ直接当てるのは危険です。 ベビーカー扇風機の風は、水で濡らした帽子へ当てましょう。 水が気化して帽子が冷やされます。 下の実験では、帽子の温度が -7.8度も下がりました(水の気化熱による冷却効果)。

濡らす帽子は水が気化しやすいポリエステル製がおすすめです(綿は不向き)。
『脳』は熱にとても弱い。濡らした帽子で頭を守るのが大切
脳は人体で最も熱に弱い臓器です。炎天下では必ず帽子を濡らして、子どもの頭を熱から守りましょう↓

熱に弱い脳がダメージを受けると、子どもの記憶力や集中力といった知力に後遺症を残す恐れがあります。
帽子の『水』は赤外線をブロックして熱を逃がしやすい性質がある
繊維の間に含まれた水分が、太陽からの赤外線を吸収する層として機能します↓

↑さらに扇風機の風をあてると、水が蒸発して熱を逃がしてくれます(気化熱)。
薄いベビーケープだと、紫外線UVはカットできても赤外線は透過させやすいため、頭だけは濡らした帽子でガードするのがおすすめです
ベビーカー扇風機は、子供の手の届かない位置につけること
子供が扇風機を触って落下させる事故が多いです。子供が手を伸ばして届く位置にベビーカー扇風機をつけるのはやめましょう。 フードの外側につけることで、手を届きにくくする効果があります↓


扇風機はフードの外側につけましょう

扇風機の色は「黒」よりも「白」の方が好ましいです(太陽で熱くなりにくいため)
赤ちゃんが息しやすいように、やさしく風が広がるウイング付きクリップ扇風機
赤ちゃんの顔に風が当たっても息がしやすいように、やさしく風が広がるウイングがクリップについている「エアシャツ扇風機」がおすすめです。

ベビーカーのフードにつけたときには、このウイングによって、風がやさしく広がります↓

このウイングに風があたると、気流が2つに分岐します。これにより、風の中心付近の流れが遅くなることで、やさしい広がりのある風に変わります(コアンダ効果)↓

赤ちゃんの顔に風が当たっても息がしやすいように、ウイングを通して、やさしく広がる風を送りましょう。



やさしく風が広がるウイング
がついたクリップ式扇風機↓
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扇風機の風は、水で濡らしたベビーケープの内側に流す
濡らしたベビーケープの内側(子供の側)に風を流して水を蒸発させると、冷却効果で涼しくなります。テーマパークなどの長時間の外出では保冷剤がもたないので、水で濡らせるベビーケープがあると安心です↓

水で濡らしたケープに扇風機の風をあてると、水の蒸発による冷却効果(水の気化熱)で6.6度冷えることが分かりました↓

シドニー大学の研究では「濡れケープ+扇風機」の併用を推奨している
まだ日本ではケープを濡らす人は少ないですが、シドニー大学の研究では次のように推奨しています↓
- ベビーカーを乾いた布で覆わないでください(乾いた布で覆うと約3度上昇して危険)
- ベビーカーに濡らした布をかけて涼しく保ちましょう(20分ごとに濡らし直してください)
- クリップ式のファンを追加すれば、さらに優れた冷却効果が得られます

↑シドニー大学の実験では、布が乾いている場合は、扇風機を使っても、ベビーカー内の温度が上昇しました(+2~3°暑くなった)。つまり、「乾いたベビーケープは熱中症リスクを高める」という結果でした。
ベビーケープは必ず水で濡らしましょう
シドニー大学の実験では、布を水で濡らすとベビーカー内の温度が大幅に下がりました(-3°冷えた)。濡らしてさらに扇風機を併用するともっと下がりました(-4.7°冷えた)。この結果から、海外のベビーブランド(momcozyなど)は、濡らした布と扇風機の併用を推奨しています↓
最新の研究に基づくベビーカーの冷却方法
ベビーカー室内の空気を冷やすという目的では次の方法がベストです

↑①風の取り込み口だけ残して濡らした布で覆い、②扇風機は必ず高い位置につけます

↑①高い位置から外の空気を中へ入れ、②布の内側の水を気化させると気温が下がります。③風は下向きに流して、アスファルトの熱気が下から入るのを防ぎます

↑布を20分ごとに濡らしながら、扇風機を併用します。濡らし忘れに注意してください。水の有無で約5℃の気温差が出ます(シドニー大学より)

↑布は大きめの冷感タオル(ポリエステル製、色は白か明るい色)をクリップ留めして吊るします。さらに保冷剤パッドで子どもの背中を冷やすとよいです。
抱っこ紐でも、水に濡らした帽子と風で頭を冷やす
頭を冷やす理由は、脳が熱に弱いからです。子供は汗をうまくかけないので、汗の代わりに水を帽子から蒸発させて気化熱で冷やします。抱っこ紐の背面にあるポケットに扇風機のクリップを差し込むこともできます↓

↑抱っこ紐に当たった風は、表面に沿って流れる性質があるため、子供の手・頭・お母さんにも風が届きます(コアンダ効果)

↑日よけのつばが大きい帽子は内側へ風を送ると、水が気化して内側が涼しくなります。濡らす帽子は水が気化しやすいポリエステル製がおすすめです(綿は不向き)。
抱っこ紐のケープに風を送り込んで涼しくする
日よけケープの中は温度が上がりやすいため、水で濡らしたタオルに風をあて、冷えた空気をケープの内側に流すのがおすすめです↓

ケープのポケットから風を入れる方法もあります↓

ケープに通気性のあるメッシュポケットがある場合は、そこから中へ風を送り込むことができる「エアシャツ扇風機」が便利です。
抱っこ紐でも「濡らしたケープ+扇風機」の併用がおすすめ
シドニー大学によれば濡らした布の内側に風を流すことが推奨されています。子供の服を濡らしたくないときは、ケープ全体を濡らすのではなく、足元だけ濡らすのでもよいです。

↑注意点として、濡れたケープと接触しやすい部分に防水加工してある扇風機(冷感ケープ対応の扇風機)であることを確認してからご使用ください(上の例は、エアシャツ扇風機)
抱っこ紐は、子供の手が届かない所に扇風機をつける
以下の写真では「エアシャツ扇風機」を例として使っています↓

抱っこ紐のベルトにつけるときは、子供の手が届かない所につけましょう

クリップをベルトの背中側につけて風向を調節します
ヒップシートで抱っこする年齢になったら、大人の背中にクリップ留めする
子供が成長してくるとヒップシートでの抱っこが多くなります。ヒップシートは1歳~4歳頃の「自分で歩きたい」と「抱っこして」を頻繁に繰り返す時期に使います。両手で子供を支えるため、手にファンを持てず、暑さ対策が難しい時期とされます

リュックがあるときは、背中のベルトにつけましょう↓

リュックがないときは、シャツにクリップで直接つけると、風がシャツの中へ入ります↓

ファンを背中につけると、両手が使えるので安全です。子供の手が届かないのも安心です

赤ちゃんの体温は大人よりも高い (0.5~1℃高い)ので、抱っこで熱を逃がしてあげるには大人の体を冷やすのも大切です(体温の低い大人の方へ熱が逃げると冷たくて気持ちいいから)

↑クリップ式の「エアシャツ扇風機」なら、シャツの中にも風が入ってきます。背中から風を当てることで、母子ともに風が届きます。
ベビーカーに付け替えやすい「クリップ式扇風機」

付け替えが簡単なクリップ式扇風機で、シャツとベビーカーの両方に取り付けられるタイプが人気です


クリップ式なら、家事中でも、ベビーカーでも使えます。
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まきつけ式のベビーカー扇風機はハンドルにつける
ベビーカーのパイプに巻きつけるタイプの扇風機も人気です。巻きつけ式扇風機はベビーカーの太いパイプ部分に取りつけることに適しています。

巻きつけ式扇風機はフードに取り付けることはできないため、ハンドルのパイプに取り付けることで高い位置から下に向けて送風します。このため、ハンドルと子供の間にフードがないA型ベビーカーに適しています。
子供の正面のパイプに扇風機をつけてはいけない
巻きつけ式扇風機は太いパイプ部分につける必要があることから、子供の正面にあるパイプ部分につける方が多いですが、その場合は顔の近くにならないように注意してください。

子供は瞬きが上手くできないため、顔の正面から強い風を当てると、目が乾燥しやすく注意が必要です。このため、巻きつけ式扇風機はB型ベビーカーには適していません。
扇風機の風が目の角膜を傷つける場合がある
眼科医の有田玲子先生によれば、扇風機から出る「風」を目に浴びることで目の角膜に傷をつけるリスクが高まるそうです。角膜は涙によって守られており、目に扇風機の「風」を浴びることによって涙が蒸発すると、角膜がむき出しになって、目に症状がでる場合があるといいます。

特に、ハンディ扇風機は顔に近い距離から強い風が目に直接に当たることから、リスクが高いことが指摘されています。このため、眼科医は「風を目にあてないように、首元へ下向きにあてましょう」と注意を呼びかけています。このように、目を風から守るための対策を「目の風対策」と呼びます。ベビーカー扇風機でも同様に、目に風を直接当てないように注意して使いましょう。
NHK「あさイチ」でベビーカー扇風機を使った熱中症対策が紹介されました!



↑シャツの中で脇汗を風で乾かす
UVカットパーカー・フェイスマスクの換気ができるぺビーカー扇風機

↑パーカーの下に着るインナー(肌着)まで換気できます

お父さんの熱中症対策にも使える、ベビーカー扇風機
エアシャツ扇風機は、襟に掛けて両手が使えるので、レジャーから仕事まで、いろんなシーンで使えて便利です。






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ベビーカー扇風機を使わないときの保管方法
夏の間しか使用されないベビーカー扇風機は、オフシーズンに使われない期間が長く存在します。このときの保管方法を間違えると、翌年の夏に使用できなくなる場合があります。
リチウムイオン電池は使用していないときでも残量は徐々に減っていきます。残量がほとんどない状態で長時間経過すると再充電できなくなる場合があります。このことを知らないと「買って1年しかたっていないのに壊れた」という状況に陥りやすくなります。
リチウムイオン電池を長期間使用しない場合は、残量が50~80%の状態で保管し、定期的に再充電してください。ただし、満充電にしないようにしてください(満充電で長期間放置すると、劣化が進みやすいため)。


