前回は、男性は生理的に体から熱をより多く逃がす必要があるため、男性が快適だと感じる気温は、女性より3℃低いことを説明しました(体を冷やせば家事パフォーマンスは上がるの?)。
女性が体感的に「この程度の気温なら楽に家事ができる」と考えていたとしても、男性の体質を考えて、体感温度をさらに3℃下げる工夫ができないか考えてみましょう。
ただし、エアコンで室温を3℃下げるのは、電気代もかかるし、女性の方が寒さでまいってしまいます。
そこで、扇風機をうまく活用しましょう。男性が家事をする横に扇風機を置いて、風速1m以上の風をあててあげることで、体感温度を約3℃下げることができます。
ちなみに、風があるときの体感温度は、ミスナールの体感温度(計算式)で求めることができます。東京の8月の平均的な気温(30℃)と湿度(70%)では、風速1mの風があれば、体感温度は 26.6℃に下がります。
体感温度を下げるメリットとしては、「家事の質が丁寧になる効果」が期待できます。男性は、暑いときは家事を早く終わらせようとして、掃除機のかけ方が雑になったりすることがあります。体感温度を下げることで、家事の質を低下させる原因の1つを取り除くことができます。
キッチンでの洗い物など、場所をあまり移動しないタイプの家事では、扇風機を横において風をあててあげると、男性にとって家事をしやすい環境になります。
一方、場所を移動するタイプの家事(掃除機をかける等)では、風をあて続けることが難しくなります。この場合は掃除機に扇風機を着けるという方法があります。